2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

誕生日の午後

なんて遣る瀬無い日だ 祝ってくれる人も そばに寄り添う人もなく ただ、ひとつ歳を取った こんなにさみしいものなのか 誕生日というものは 歳を重ねるごとに 人間は寂しくなるのだな 今日も静かに陽は暮れて ぼくも静かにたそがれる 生きるって さみしいね

コスモス

きっと この宇宙に無駄なものはない そう ぼくがそう感じればいいだけ 空に眼をやると 青い虚空が落ちてきそうで そんな空を まあるい地面が支えていて あるいは 青い虚空が地面を支えていて 支え合っている この宇宙 よろこび かなしみ 憎しみ 愛 いろんな…

吸って 吐いて

息を吸う 僕の肺は、宇宙で満たされ 息を吐き 僕は宇宙に宇宙を返す この宇宙を満たしてるのは よろこび かなしみ 憎しみ 怒り それとも 愛ですか よろこびや 愛が この宇宙にもっと あればいいのに いや ぼくが 感じないだけなのだろう この宇宙を支えてい…

なんの実りもない くだらない人生だった 今はただ 生きるのが 恥ずかしい、恥ずかしい 恥ずかしい 努力なんて 誰でもすること ぼくは その努力だって 足りなかったよな ぼくは 人にもまして 愚かだった、愚かだった 愚かだった 今はただ 生きるのが 恥ずかし…

安価ないのち

ぼくは 安い人間 天にも 地にも 人にも 見はなされ かたわの心と 欠損した魂と 世の嘲りを受け ただ屈辱に生き なにが面白い? こんなジンセイ なにが面白い?

ただ 生きて、

疲れたな こんなにむなしく なんの甲斐もなく なんで生きているのだろう 生きているのではなく 「生かされて」いるのだろうか そこに自分の意思はなく ただ「生きよ」と尻を叩かれている 死んだらどんなに楽だろう そこにはなんの思い煩いもなく ただ、虚空…

果てない宇宙

ぼくは 生きることも 死ぬことも できない ただ 「生かされて」いる 生きる自由も 死ぬ自由も ぼくにはないのだ その 大いなるものの意思で 命は与えられ そして かなしみを知る これでもか、これでもか、 これでもか、と かなしみはぼくをを襲う ぼくは か…

この宇宙の中で

流れてゆく すべて流れてゆく 流れていないのは この宇宙の中でぼくだけ いのちは流れ ときは流れ 過去から未来へ流れているのに かたわのぼくだけおいてけぼり もうどのくらい ここにとどまっているのだろう かつて親しかったひとたちも 宇宙の彼方へ遥か遠…

ひとつずつ

ひとつうれしいことがあれば ひとつだけよろこんで ひとつかなしいことがあれば ひとつだけかなしんで うれしいこと かなしいこと ひとつずつ ひとつのよろこびで 世界を白く染めたり ひとつのかなしみで 世界を闇に包んだり どうかしないでください ひとつ…

おもいこみ

「誰もあなたのことなど そんなに嫌ってません!」 そうなんです 少しは嫌っている人も いるかもしれません しかし みんながあなたを 嫌ってはいません 本当です もう そんな思い込みやめませんか だいじょうぶ だいじょうぶ だよ

慈しみ

ぼくは ずいぶん長いこと 自分を虐めてきたなぁ もう そんなのやめた 「あいつが悪い」 「こいつが悪い」 「自分は惨めだ」 これ全部 自分虐めです 自分を大事にすることは 他者を大事にすることだ もっともっと 大事にしよう 自分も 他者も

まかせとき

みんな逃げてゆく 僕の側から逃げてゆく おいらはまるでブラックホール みんな逃げろ〜 「逃げろ逃げろ〜 あいつは俺たちとは違うんだ」 おいらは世界を引き受けている 世界中の劣等感を引き受けている でもね この世に無駄なものなんてないから そんな屑篭…

天と地

若かりし頃 天にも地にも 神にも仏にも 見放されたことがあった 今はただ 生と死の間で なぜか生きながらえてる 奈落の底へ落ちる前に 蜘蛛の糸にしがみついている 生きることが 意識せずとも楽しかったのは いつのことだっただろうか 今まさに 気をつけなけ…

僕ではないぼく

二十歳の時に 僕はぼくを失った まるで御伽話のように 魂を抜かれてしまった それまで積み重ねてきたもの 培ってきたもの すべてを失った なぜ どうして 悪魔に魂を売り渡し 僕の魂をその悪魔に差し出した その女は頑なに口を噤む 僕は永遠にぼくを失い 女は…

透明なひと

「あなたは透明なひと」 そう言われたことがある もちろん褒め言葉と 受け止めている しかし 天邪鬼な僕は 「あなたって影が薄い」 そう言われてるのかな? 変な勘繰りをしてしまう たしかに僕は影が薄い 他者から僕は見えにくい いや あまり必要とされてい…

恋する女

恋する女は嘘つきだ 友を欺き 世間を欺き たった一人 想いを寄せる男に会いにゆく 友情も 家族も 仕事も 連れ合いも 恋のためなら 背を向ける 彼女は 恋する男の全てが欲しい 愛する家族にも 目もくれない 捧げればよい その身も心も あなたが 世界を失って…