ああ、それを言われると・・・

おもえば

 

僕はこんなに長い間

一体なにをしていたのだろう

 

しっかり大地を足で踏みしめてこなかった

時のながれを指をくわえて眺めていただけだった

 

若き日に

病を得たその日から

 

時をワープして

時空をショートカットしてズルして生きてきた

 

それゆえに

 

姿は老いても

年甲斐もない、中身もない、

このわたしという生き物

 

いつもいつもそうだった

知らないことを、

知ってるかのように偽ってきた

 

いつもいつもそうだった

引き受けるべきことを

いいわけしながら逃れてきた

 

卑怯者は

智慧を得ない

 

得るべきもの

得たかったものが

 

実年齢とともに

遠く遠くなってゆく

 

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今宵も

飲み友達の年端も行かぬオネーサンが

一刻者(いっこもん)を飲み干して

私に説教を垂れる

 

「あなたはわかっていない」

 

彼女の言説が的を得ているがゆえに

自分の幼さを覚え、悔しさを噛みしめる