よろこび

ぼくは

 

かなしみを撒き散らして

きみを

大切な人たちを

繋ぎとめようとしていた

 

そのかなしみに共鳴して

寄り添う人もいるかもしれないが

いつか離れてゆく

 

そして

あなたをかなしませる

 

もう

かなしみより

よろこびで

 

きみや

大切な人たちと

寄り添いたい

 

そして

そのよろこびで

 

あなたを

あなたたちを

喜ばせたい

 

誕生日の午後

なんて遣る瀬無い日だ

 

祝ってくれる人も

そばに寄り添う人もなく

 

ただ、ひとつ歳を取った

 

こんなにさみしいものなのか

誕生日というものは

 

歳を重ねるごとに

人間は寂しくなるのだな

 

今日も静かに陽は暮れて

ぼくも静かにたそがれる

 

生きるって

さみしいね

コスモス

きっと

この宇宙に無駄なものはない

 

そう

ぼくがそう感じればいいだけ

 

空に眼をやると

青い虚空が落ちてきそうで

 

そんな空を

まあるい地面が支えていて

 

あるいは

青い虚空が地面を支えていて

 

支え合っている

この宇宙

 

よろこび

かなしみ

 

憎しみ

 

いろんなものが

支え合っている

 

この宇宙

 

闇の裏側には

きっと光がある

 

闇も

光も

 

大切な

宇宙の顔

 

ぼくはただ

感じるままに

 

生きてゆきたい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吸って 吐いて

息を吸う

僕の肺は、宇宙で満たされ

 

息を吐き

僕は宇宙に宇宙を返す

 

この宇宙を満たしてるのは

 

よろこび

かなしみ

憎しみ

怒り

 

それとも

愛ですか

 

よろこびや

愛が

 

この宇宙にもっと

あればいいのに

 

いや

ぼくが

感じないだけなのだろう

 

この宇宙を支えている

大いなるものへ

我が身を委ねて

 

よろこびや

愛で

 

ぼくを

満たしたい

 

 

なんの実りもない

くだらない人生だった

 

今はただ

生きるのが

 

恥ずかしい、恥ずかしい

恥ずかしい

 

努力なんて

誰でもすること

 

ぼくは

その努力だって

足りなかったよな

 

ぼくは

人にもまして

 

愚かだった、愚かだった

愚かだった

 

今はただ

生きるのが

 

恥ずかしい、恥ずかしい

恥ずかしい

ただ 生きて、

疲れたな

 

こんなにむなしく

なんの甲斐もなく

 

なんで生きているのだろう

 

生きているのではなく

「生かされて」いるのだろうか

 

そこに自分の意思はなく

ただ「生きよ」と尻を叩かれている

 

死んだらどんなに楽だろう

 

そこにはなんの思い煩いもなく

ただ、虚空に横たわるようなものなのだろうか

 

生きているだけで

毎日傷つく

この人生

 

毎日

ただ「生きよ」と

奴隷のように

「生かされて」いる